《アレクサンドル･バン》エル･ダンジュ 18VT

アロマと味わいの豊かさ

サンセールからロワール川を渡り、プイィ･フュメの丘に向かう途中にある「アレクサンドル･バン」。

子供の頃、農業をしていた祖父を見て興味を持ち、農業学校に進学。

農業とは関係のない仕事をしていた父がナチュラル ワインのファンであった事から、ワイン造りに興味を持ち、

ブルゴーニュや南仏を始め、カリフォルニアでも研修を積み、メヌトゥー サロンの「ドメーヌ･アンリ･プレ」で醸造長を務めた後、2007年に畑を購入して独立。

5haほどの広さから始めたワイン造りも現在は11haほどの広さになり、中生代ジュラ紀後期の地層の畑から印象的な味わいのワインを生み出しています。

畑で除草剤や殺虫剤、化学肥料などの化学物質を用いずにビオロジックやビオディナミによる手法でブドウを栽培、

粒が小さくエキス分の凝縮したブドウを得るために収量を制限し、完熟しつつもバランスの良い酸を備えたブドウを得るために収穫時期を遅らせます。

そのため、一部のブドウにボトリティス菌 (貴腐菌) が付くこともありますが、その貴腐菌がついたブドウも含めて収穫し、

濃密な果実味と品の良い酸、繊細なミネラル感を備えた従来のソーヴィニヨン ブランやプイィ フュメの概念を超えたワインを生み出しています。

このワインはかつては『ピエール･プレシューズ』(黒色のA)を構成していた区画の一つである樹齢50年以上のブドウから造られるキュヴェ。

大きな石が散らばっているこの畑での作業は非常に困難で、膨大な労力が必要になるものの、

この畑から生まれるワインは、透明感と品の良さ、繊細さなどを備えた非常に美しいバランスの風味を備えます。

大樽で24か月熟成の後、ノンフィルター、SO2を使用せず瓶詰め。

黄金色に輝く照りのある麦わら色の外観の外観から、黄色系の花の濃いフローラルな香り、熟したリンゴや洋ナシ、花梨といった熟した果実の香り。

時間の経過とともにローリエやディルの様なフレッシュハーブのニュアンスが加わり、より複雑なアロマが感じられます。

豊かな果実とかすかな塩味を感じるミネラルの絶妙なバランス。

大きめのグラスで徐々に時間を掛けて空気と触れさせることで、複雑で深みのある味わいに変化していきます。

余韻は非常に長く、重厚さがありつつも軽やかでエレガントな液体、非常に豊かなボディと味わいを表現してくれています。

早めに飲んでも美味しいですが、真価を発揮する数年後も楽しみな一本です。

白/辛口

※こちらの商品はSO2無添加やSO2極少量添加で、より自然にナチュラルな造りをしたワインとなっております。

　味わいの個体差がある場合や、日々刻々とした変化がありますが、ナチュラルワインの楽しい個性としてお楽しみいただければと思います。

　保存に関しましてもワイン本来の味わいをお楽しみいただくために、原則として温度変化の少ないセラーや冷蔵庫等で保管をお願いいたします。